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2010年9月11日土曜日

すし匠 まさ


西麻布にある「すし匠 まさ」というお店に連れて行ってもらいました。

身もだえするほど美味い食べ物って食べたことありますか?
今まで色々と美味しいものを食べてきましたが、自分を制御不能になってしまうなんて……。
続きをWEBでどうぞ。

最初に軽い突き出しとして、わかめ、海ぶどうが盛られます(ガリのポジション)。
別ダレのあっさりとしたぽん酢でいただきます。
この海ぶどうの時点ですごさが分かります。
つぶが非常に大きく、幹も立派です。

続いて煮だこです。
たこを軟らかく煮るには、簡単ではあるけど、ちょっとした技術が必要です。なにも知らないでただ煮ると、硬くてあまり美味しくありません。
最初にたこを出すと言うことは、「うちはちゃんとしたお店です」というお店の意思表示な気がします。

すでにこの時点でテンションが上がってきて、写真はあまり撮ってないし、何を食べたのかもあんまり記憶していません。
写真と記憶にある限り記していきます。

赤貝です。
子供の頃から一番好きな寿司ネタです。
赤貝にはサルボウ貝という近縁種がいます。これは安くて味が薄い。色も薄い。コシがない。独特の臭みがある。
本物の赤貝は、噛むとザクっと気持ちよい音がします。味が濃いです。独特の臭みもあるけど、濃い味と合わさると嫌味が無くなるのです!
私はキュウリがあまり好きではありませんが、この赤貝を食べたときに、キュウリが欲しいと即座に思いました。
赤貝にはキュウリが添えられることが多い理由が、自分で初めて納得できました。
本物を食べることによって、初めて意味が分かるのです。

赤ウニ(塩漬け)。
ねーーーーーーーーーーーーーーっとりしてるのに、あっさり。
最後に他のウニにはない独特な香りが立ちます。

後の方で味付けしていないウニもいただきました。
味付けなしの方が好みでした。

アワビの肝。
アワビのへそ、身、に続いて肝です。
へそがたまらんかった。

イクラのさっと漬け。
生のイクラをその場で20分くらい漬けたものです。
下にはシャリがあります。
イクラとウニはよく比較対象になりますが、その意味が分かります。
イクラは魚卵、ウニは棘皮動物の卵巣。全然違うものなのに、どちらもねっとりとして味が濃厚です。

シャリにねっとりとした液体が絡まったかと思えば、はっきりと粒が残るようにきちんと炊かれたシャリが、パーっとはじけ、すーっと消えて行きます。
たまらん!!!

ちなみにこのシャリは、おひつを開けた瞬間に分かりましたが、赤酢を使っています。
しかもかなり味濃いめです。
けっこう酢の匂いが鼻についたので、ちょっと苦手意識が湧きましたが、食べてみて頭が下がりました。

シャリ単体で食べたら、そりゃあキツイよ。でもタネと合わさったときに、しっかりと支えるのです。うま味が増すのです。
そうでなくちゃ、寿司である意味なんてありません!
刺身と飯ではなく、寿司という料理にするからには、意味があるのです!!!!

包丁の入れ方や、火の入れ方、ネタの大きさ、味付けの量、すべてが「仕事」。意味があるのです!

ここからは写真がありません。
ので、 究極的に記憶に残っている逸品を文字のみで綴ってみます。

穴子のあぶり。
強火で表面だけを薄く焦げ目が付くまであぶってあります。
身は熱が通っただけの半生。
こんな状態の穴子を食べたのは初めて!
美味過ぎる!!!!!

太刀魚のあぶり。
三枚身で12cmはあろうかという大物。
これで1.6kgほど。過去には3kg超のものも仕入れたことがあるとか。
ハラスの方にはわさびを添えてと言うことだったので、身の方からいただきます。

美味すぎて絶句!!!!
すべての過去の体験を総動員しても表現不能な美味さ!!!!!!
すると我が身に何が起こったかというと、腕が、勝手に、勝手に悶え始めた!!!
まるで舞を舞っているかの如く!
笑わそうとしているわけではないのです!

うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

3分ほど舞ったところでようやく自我で腕を押さえることが出来、しかし腕に力が入らない。
震える腕を落ち着け、ハラスをわさびなしでいただく。
ん? 脂が立ちすぎてべったりとくどい。
素直にわさびを添えていただくと、これが美味い!!!!

他には、鰹(たぶん漬け)、白エビ、車エビ(頭も)、コハダ、アンキモ、、、後なんだっけなー。
同じ白身を2種類の食べ方でとか、小さいコウイカ系のなにかとか、20種類以上食べて、〆にシジミの赤だし。
赤だしが命の水である俺でも飲んだこと無いくらい上品な味でした。でもきちんとワイルド。


総評として、とてもアクの強いお店でした。
なんにしてもいちいち手がかかってる。素材そのままってことはほとんどない。ちゃんと仕事が入っている。
しかし個々の強いアクが、とても高い次元で融合して、絶妙なバランスで成り立っている素晴らしいお店でした。
つまり、非常に勉強熱心で、確かな舌を持っている。


いやー、それにしても太刀魚には本当に感動しました。
お値段は半分ゴチだったので正確なところは分かりませんが、いろいろな情報を総合すると2万円前後かな?
まだまだ奥に持っているものがありそうなので、何度か通ってみたいです。

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